売ることにフォーカスしたこれまでの販売方法
一昔前まで、企業は自社の製品やサービスを販売することで利益を得ていました。
例えば車であれば、来店された見込み客に、製品の素晴らしさや他社製品とどこが差別化されているかを熱心に説明し、最終的に値引きをしてローンを組んでいただき販売するといった形で、いわゆる「売り切り」の方法が主流でした。
他方では音楽CDなどもそういった形でお客様に購入してもらうことが本来の目的だったのです。
これまでの販売方法が売り上げ不振へとつながる
これまでの販売方法ではとにかく購入してもらうことに重点を置いた方法でした。したがって購入してもらうまでの投資がとても大きなものとなっていました。
しかし、月日が流れ広告費や営業に対して莫大なコストを必要としたこれまでの方法は、モノ余りの現代では通用しなくなっのです。
人があらゆるものを所有してしまった現代において、これ以上の価値を見た目だけで判断させるにはあまりにも難しくなったのです。
売り切り型から体験型へ
一時代前の商品やサービスが、最新版と比べて一見して分からなくなった時代において、どういったアプローチが有効なのでしょう。そう、それが体験型だったのです。
定額料金を支払うことで、一定期間のサービスを受けることができるこういった体験型の購入方法を「サブスクリプション型(サブスク型)」といいます。
現在ではあらゆる商品やサービスがサブスクリプション型に変わっていってるのです。
例えばAmazonのプライム会員やネットフリックスに入会すれば映画を好きなだけ観ることができます。これはサブスク型といえるでしょう。
また、マイクロソフトのワードやエクセルのソフトも現在では無料版が使えるが、フルサービスを利用したい人は定額料金を支払えばその機能を堪能することができる制度となっています。さらにAdobe社がこれまで写真や動画編集ソフトなど、あらゆるソフトに対して買い切りの形で市場に提供してきたものを、近頃では毎月の定額制での提供に変わりました。Adobe社はこの販売方法に替えたお陰で、売り上げがかなり向上したとのことです。
サブスク型では顧客とともにサービスの向上を目指す
これまでの買い切りであれば、その商品にネガティブな印象を持ったお客様は、さらに改訂版としての商品が出たとしても二度と振り向いてくれないでしょう。
しかし、サブスク型で利用しているお客様であれば、そういったネガティブな意見も吸い上げやすく、即座に次のアップデートに取り入れることができる点が非常にメリットです。つまり要望や提案等をヒアリングすることで、お客様とともにさらにサービスの向上が図れる点が大きな利点です。
これからはサブスク型が主流
車をはじめあらゆるものが今後はサブスク型が主流となることは間違いありません。とにかく「体験」を通して得られる満足を提供するために、提供者たちは直接お客様の声を聞きながらサービスの向上を目指すのです。
そのような販売方法をとることが、顧客満足をさらに高くする方法であることは間違いないのです。
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