ドラッカー経営

【ビジネス】衰退する企業に共通する行動とは

順風満帆の経営が突然・・

順調に業績を伸ばしている企業。
市場からは注目され将来は明るいように見える企業といえども、必ず突然業績が下降しだす時が訪れる。その企業の従業員は少し暇になったことで逆に気が楽になる。しかし、経営陣は業績の悪化に対して理由がわからないため途方にくれる。
そんな中、ジワジワと業績は下がりだし、従業員にも活力が無くなる。
そういったことが身に当たる企業はかなり多数存在すると思います。

暇になることで企業のあらゆる機能が低下する

業績が下がることで、当然といっていいほど資金繰り等の企業としてのお金の循環がうまく機能しなくなることは簡単に理解できます。しかし、最も根深く組織を破壊してしまうものが、暇における従業員のモティベーションの低下といえます。
それまで残業に対して苦痛を感じながらも、会社と生活のためとの思いで乗り越えてきた従業員たちは、暇になったことで、本来早い時間に退勤できるところをそれまでと変わらない「自分自身の定刻」まで引っ張るため、何かと仕事を作っては残業をしようとします。
この傾向は企業にとってかなり致命的な状態といえるのです。

優秀な人材の流出が始まる

こういった状況を優秀な人材は我慢できなくなることが多いといえます。自分自身のモティベーションが「働くこと」「結果を出すこと」で保ってきた従業員は、こういった自分の成果を出すことを忘れた組織に愛想を尽かしその企業を飛び出すことが多いのです。
優秀な人材は優秀な人材を呼びます。いわゆる「類はともを呼ぶ」のです。
ある優秀な人材が去ることで、続いてさらにその次、その次と流出は止まらなくなります。
そして残った従業員というのは・・。考えるまでも無いでしょう。

一度腐った組織が回復することは容易いことでは無い

組織とは一度腐ってしまうと回復するまでに非常に時間がかかるのです。
組織も人体と同じなのです。悪性の癌細胞は摘出手術をすることが必須です。
組織にも厳しい摘出手術などの抜本的改正が必ず必要なのです。
癌細胞は広がるのです。そして組織をジワジワ蝕んでいくのです。

従業員ファーストであるべきでは無い

最近政府の介入が多くなったため、企業の管理職は従業員に対して腫れ物に触るような態度をとることも多く、「従業員ファースト」の対応をしている企業も少なくありません。
組織は誰のものか?との問いに対する答えはどのようなものでしょう?
しかし、「従業員が稼ぐための手段」となってはならないのが企業なのです。
ドラッカーはいいます。「企業は利益を目的にするな。」と。
これは従業員にも当てはまる真理なのです。
従業員の顧客とはリアルなお客様と同じく、各自が勤めている企業も顧客といえるのです。
企業や組織が従業員を幸せにすべきなのは当然ですが、ぶら下がった従業員に利益を貪られてはならないのです。だから常に徹底したマネジメントが必要となるのです。

企業が衰退する理由とは

いま昭和の時代から続くような老舗的企業の先行きが非常に厳しくなってきています。
IT化についていけない高齢化した経営陣にも問題はあると思われます。
企業が危機に直面する理由をふドラッカーは明確に喝破しています。
「実を結びえないことを行っているにすぎない。事業の定義としていたものが、現実にそぐわなくなったためだ。」と。
事業の定義は常に見直されなければなりません。
これは個人経営でも同じといえます。特に個人が参入しやすいネットビジネスにおいては変遷が激しいため、個人事業主はそのことを身にしみて感じやすいという特徴はあります。

歴史は繰り返される

かつて恐竜が絶滅した理由は、その体の大きさが原因であるといわれました。
大企業はその巨体ゆえに新陳代謝は滞りがちです。
令和に入り、社会環境が大きく、そして物凄い速さで変化しています。
働き方改革の導入など、企業にとって手枷足かせのようなものも増え、さらに身動きを縛られるような時代となったのです。
そんな中、最も大切なことはマネジメントの徹底といえます。
この激しい流れの中でこそ、ドラッカーの経営哲学は光り輝くのは間違い無いのです。

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