トランプ関税発表でドル円大幅下落
ポンド円の値動きを強く支えてきた週足のトレンドライン。トランプ大統領が発表した「関税」の発信からドル円をはじめ株式などが大幅に下落し、ポンド円チャートも急降下という格好になりました。ポンド円では週を通して約800Pipsもの値動きがありました。約2日以上下落し続け、とうとう週足のサポートラインとして機能しているトレンドラインに突き刺さった形となりました。
週足トレンドラインの攻防
週末の下落があまりにもすさまじかったため、一時はこの週足のトレンドラインをも一気に越えてしまうのかという懸念がありましたが、市場が閉まった後のチャートの形状は、このサポートラインが見事に効いていたということを証明した形となりました。さらに欧州時間まではひたすら下落の一途であった値動きも、ニューヨーク時間に入ったころから一気に買戻しが発生し、結局は日足としては約半値戻しという結果となりました。
15分足での形状で週明けを読み解く
15分足を確認してみると、大きな「逆三尊」が発生していることに気づきます。そしてその形状は強い上昇を予見させるかのような形にも見えますが、15分足を支配しているMAが紫の75MAということもあって、それまでもそして、前回高値でも見事に抑えられている形となっています。この週末のトランプ大統領の発言によっては週明けの値動きがどちらにでも転ぶことが想定されます。今回の値動きはテクニカルが全く効かない完全なファンダメンタルズ要因であるため、ファンダメンタルズを決定づける米国発のニュースのチェックは必要となるでしょう。
米国の猛者たちのポジション
こちらは「外為どっとコム」さんからお借りした「IMM通貨先ポジション」となります。猛者たちは相変わらず円を買っているが、反対に「売りポジション」も増えていることがよくわかります。買い越しで「マイナス」となっているところは要注意でしょう。週明けには逆回転が始まる可能性も排除できません。
FXトレーダーたちのポジション
こちらは「OANDA」さんからお借りしたポンド円のポジション一覧です。こちらの表を拝見するに、かなり上の方で「ロング」が相当捕まって逃げ遅れていることがよくわかります。スイング勢のポジションであろうかと想像するのですが、逆にかなり高いところから「ショート」を保有しているポジションもあることがわかります。逐一チャートとニュースを確認し、今回の大相場を掴んだポジションだと想像できます。ただ、現在は世界が「トランプ関税」に右往左往している状態ではありますので、週明けにどのような値動きをするかわからないため、注視は必要でしょう。
次の値動きはどうなるか
では来週の値動きを考えてみましょう。トランプ関税の動向に大きく左右される相場であることには違いないのですが、一旦経済カレンダーを確認してみましょう。
月曜日:米英日ともに大きな指標なし
火曜日:米英日ともに大きな指標なし
水曜日:米国原油在庫
木曜日:FOMC議事要旨(米国)、消費者物価指数(米国)、失業保険申請件数(米国)
金曜日:国内総生産(英国)、生産者物価指数(米国)
来週に大きな指標があまり無いということは、つまり、大きな値動きを誘発する原因が「関税」だけであろうということが想定できそうです。大統領をはじめ世界各国の政府要人は当然この土日にも発言するでしょう。その発言について常にチェックする必要がある週末となりそうです。金曜日の「半値戻し」という値動きと、15分足などの短期足では上昇を想定させるチャート形状が発生している事実からどのような値動きが想定されるのか?週明けの値動きは要注意となるでしょう。
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