テクニカル指標の基礎中の基礎である移動平均線の分析。
一見するとローソク足の乱高下が詰まったグラフと共演するように描かれる移動平均線。
この移動平均線を理解することがチャートをみていく上で
もっとも大切なテクニックとなります。
そのチャート分析の基礎である移動平均線ですが、
大きく分けて3つに分類されます。
日本でもっとも利用されているテクニカル指標ともいえます。
一定期間の平均値をだすことが目的です。
計算方法も簡単で例えば「5日移動平均線」を求めたい場合は
求めたい期間の中から連続する5日の終値をそれぞれ足していき、
最後に5日で割れば答えを求めることができます。
例)1日目100円 2日目115円 3日目113円 4日目116円 5日目115円
上記の場合であれば
(100+115+113+116+115)÷5日=100×1/5+115×1/5+113×1/5+116×1/5+100×1/5=111.8円となります。
この単純移動平均線は昨日までの数値と今日の数値を比べて
価格が上がるかどうかがわからないという欠点があります。
その欠点とは、5日移動平均を求めた時に仮に10月3〜10月7日期間の単純移動平均を求めてみます。
そして次の10月8日には10月4日〜10月8日の終値が使用されることになります。
もし仮に消えていく10月3日の数値がとても高くて
10月8日の終値が仮に前日の10月7日よりも若干の高値を示していても
10月3日より低い数値であればその指数を利用して描かれる移動平均線は
下降線を描いてしまうということです。
また求めようとする期間が長くなればなるほど、
それぞれの日の終値データが必要になるということで、
単純に足し算して割り算する手間が半端ないという面倒くささもあります。
したがってこの単純移動平均線は投資の本場である
欧米ではあまり利用されていないようです。
ただ、現在ではPCで簡単に計算してくれるので
日本のチャートではほぼ必ず備わっているテクニカルです。
こちらは直近の価格をより重視したものとなります。
計算式)ある期間の初日+(2日目×2)+(3日目×3)+(4日目×4)+(n日目×n)÷1+2+3+…n
当然に直近の平均線が激しく動くことになります。
欧米でもっとも利用されている指標です。
こちらは単純移動平均と加重移動平均の両方のメリットを利用したようなイメージです。
日本人からすると指数を平滑するという言葉にややこしさを感じることが多いようで
あまり利用されていないようです。
しかし、実際に本当の使い方を学ぶともっとも簡単な計算式なのです。
欧米人が好んで利用する理由もその単純さからくるのです。
それでは計算式をみてみましょう。
計算式)(昨日までのEMA-1)×(本日終値×2)÷(期間+1)
本日の終値は2倍します。
昨日までの指数は実は昨日の終値を(その求めたい日数-1日)すればいいということになります。
だから実は昨日の終値があれば簡単に計算ができるのです。
注意点としては10日の移動平均線までは単純移動平均で求めるというルールがありますので
この期間は10日間の単純移動平均を求めてください。
移動平均線は必ず使うテクニカル指標
チャートを見る際に移動平均線は絶対に必要な指標となります。
これら3種の違いと効果をポイントを抑えてよく理解できるようになりましょう。
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